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【睡眠】~良質な睡眠に向けて~知っておきたい!眠りに誘われる4つの要素

みなさんは、「毎晩よく眠れている」と自信を持って言えますか?厚生労働省の調査によると、日本人の3人に1人は眠りに何らかの問題を抱え、5人に1人が不眠症で悩んでいるという結果もでており、私達の睡眠状況の悪化は、実は国民的な健康問題でもあるのです。今回は、みなさんが「よい眠り」を手に入れられるよう、人が眠たくなる4つの要素をご紹介いたします。

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よい眠りってどんな眠り?

誰でも眠っている時のことは覚えていないもの。つまり、眠りながら「今よく眠れている!」と実感することはできません。よく眠れたかどうかを自覚するのは、目覚めの時です。具体的に「よい眠り」をとれたかどうかは、以下の4つの指標で知ることができます。

(1)寝つきは良かったか
(2)途中で目覚めることはなかったか
(3)朝すっきり起きられたか
(4)日中に強い眠気に襲われることはないか

早速、昨晩の眠りを振り返ってみましょう。ひとつも問題がない場合は、昨夜のあなたの眠りは「よい眠り」だったと言えるでしょう。このような眠りを手に入れるためには、人が眠くなる仕組みを理解することが近道です。

眠くなるのはこんな時!

なぜ人は眠くなるのでしょう。人が眠りに誘われるのには、主に4つの要素があるといわれています。そして、眠くなるメカニズムには「よい眠り」へのヒントが隠されています。

1.起きているだけで溜まる「睡眠物質」
眠くなる理由のひとつに「睡眠物質」があります。あまり知られておりませんが、人は起きている間中、「睡眠物質」と呼ばれる物質が脳に溜まるようになっています。今、この瞬間にもあなたの脳には「睡眠物質」が溜まっているのです。「睡眠物質」は眠ること以外では取り除くことができないため、起きている限りどんどん溜まり続けます。

逆にいえば、帰宅後に居眠りをしたり、お風呂の中でついウトウトしたりすると、いったん睡眠物質が取り除かれてしまうため、夜の睡眠に影響が出やすくなってしまいます。

2.夜になれば眠くなる!体内時計の不思議
体内では「時計遺伝子」と呼ばれる遺伝子の働きでリズムが作られています。この体内時計を朝日浴などによって日々リセットすることで、眠りや目覚めなどに関わるホルモンの分泌や体温、睡眠・覚醒リズムを整えることができます。夜は眠くなり、朝は元気に目覚められるようになるのです。

夜型生活を続けていると、朝体が目覚めづらくなりますが、これは体内時計がずれている証拠です。1~2時間ほどの調整であれば約1週間で体も慣れはじめますが、完全にずれてしまった体内時計の調整を完了させるには3~4ヵ月もの時間がかかることも。たとえば、深夜2時に寝て朝9時に起きる人が、0時に寝て7時に起きられるようになりたいと思っても、体内時計が馴染むには数ヵ月間かかってしまうのです。

3.眠りホルモン「メラトニン」で眠くなる
前回も紹介したように、眠りを誘う「メラトニン」というホルモンがあります。「メラトニン」は暗さが刺激になって分泌するホルモンのため、明るい光の中にいると分泌が抑制されてしまいます。明るい部屋で寝付きにくい原因はここにあるのです。

遅くまで電気やテレビをつけていると「メラトニン」の分泌の邪魔になりますので、夜は少なくとも眠る1時間前には、ほの暗い室内環境を作りましょう。

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4.熱いお風呂や刺激的なテレビはNG!
体全体に張り巡らされている自律神経も眠りと深い関係があります。自律神経には、活発に活動している時に働く「交感神経」と、リラックスして休息している時に働く「副交感神経」の2種類があり、このうち眠りを誘うのは「副交感神経」です。反対に、熱いお風呂や激しい運動、興奮するようなテレビや小説は「交感神経」が優位に働きます。眠る前に行動次第では、「交感神経」の働きが原因で、眠りたくても眠れないという状態に陥ってしまいます。副交感神経を優位にするためにも、日中はしっかりと活動して交感神経を働かせ、夜はリラックスできるよう心がけたいですね。

入眠儀式で、さらに眠りを誘おう

以上のような、人が眠りに誘われる4つの要素をうまく活かすと、良い眠りに近づくことができます。体がもともと持っている眠くなる仕組みをフルに活用しつつ、眠りを邪魔する行動を控えることをおすすめいたします。

さらに、プラスアルファしてみて欲しいのが「入眠儀式」。「入眠儀式」とは、寝る前に毎日決まった行動をとることです。実験データでも「入眠儀式」により寝付きが早くなるという効果が認められています。自分がリラックスできるものであれば何をしてもOK!ゆったりとした音楽を聴く、アロマオイルやお香を焚く、パートナーとマッサージをし合う、ノンカフェインのお茶を飲む、ぬるめのお風呂に入る…など。自分が好きなもので続けやすいものを試してみましょう。

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良い睡眠とは…

今回のように、なぜ人は眠くなるのかということに着目しながら生活をしてみると、案外簡単に「良い眠り」は得られるもの。続けていればある日、意識しなくても「ぐっすり眠れた」と思えるでしょう。皆さんもぜひお試しください。

この記事の担当ライター
内海 裕子
内海 裕子

内海裕子(うつみ・ひろこ)
睡眠改善シニアインストラクター(一般社団法人日本睡眠改善協議会 認定) /上級睡眠健康指導士(一般社団法人 日本睡眠教育機構 認定)/早起きコーディネーター(文部科学大臣表彰受賞団体 子どもの早起きをすすめる会 認定)/睡眠環境診断士 (NPO日本睡眠環境研究機構)/「朝時間.jp」元編集長。生活情報サイトAllAbout「健康・医療」領域担当編集者として、「睡眠・快眠」ガイドサイト立ち上げ運営を機に睡眠研究の第一人者である白川修一郎氏(日本睡眠学会理事)に師事。独立後、朝からはじまるライフスタイル提案サイト「朝時間.jp」創刊に携わる。現在は、執筆、講演、各種メディアにて朝型&快眠生活、時間術、食を軸としたライフスタイル提案を行う。著書に「快眠のための朝の習慣・夜の習慣(大和書房)」他、関連書籍多数。

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