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【制作秘話】「森のバラッド」ギタリスト榊原氏が語る〜ガットギターとは?その音に込める思いとは?〜<後編>

3/3(金)発売の新譜『森のバラッド~ジブリソング・オン・ギター』は、アコースティック・ギター(ガット・ギター)のみでスタジオジブリの名曲をカヴァーした、あたたかく心に沁みるジブリソング・カヴァー集。

ロングセールスを記録している『夜カフェ~リラックス・タイム』でメロウなギターを聴かせた“癒しのギタリスト”榊原長紀さんが、2ヶ月半かけてジブリの世界観やガットギターでの“癒しの音”を追求した本作。ご本人と制作プロデューサーの池田邦人さんによる制作秘話<後編>になります。

【制作秘話】<前編>はこちらをご覧ください。

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オリジナルを尊重したリアレンジ

——榊原さんにとってのガットギターとは?聴きどころはどこですか?

榊原さん:
僕にとってのガットギターは、仕事の道具ではなく心の止まり木のような存在かも知れません。自分の心が弱っているときや荒れているときなど、ガットギターを爪弾くことで、自分が癒され安定していきます。その特別な存在であるこのガットギターだけで、ジブリの名曲がつくれる。お話をいただいたとき、本当に嬉しかったです。

曲だけを単体で扱うのではなく、ひとつひとつ映画で感動した場面を思い出しながら、映画に織り込まれたメッセージと自分の紡ぐ音がリンクするように心がけました。トトロで、迷子になったメイをサツキが必死に捜しまわる。そんな夕暮れのシーンを思い浮かべなら『風の通り道』を弾く・・・。そういうのが一番楽しい作業だったかも知れません。

池田プロデューサー:
わたしのお勧めは7曲目の『テルーの唄「ゲド戦記」より』です。榊原さんには、「ひとつひとつの音を大切に、音が少ない形で作ってみませんか?」と、ご相談してみました。息遣いまで聴こえてきそうな曲なのですが、榊原さんは余計な音を入れないよう、マスクをして収録に臨んでいらっしゃいました。

榊原さん:
マスクは収録のスイッチ!幼少期よりジブリや宮崎駿さんの作品に感動していた自分がいますので、オリジナルの世界観は大切に制作しました。「ここは苦労されたのではないか」など、原曲をつくられたかたと対話するようにアレンジする場面もありました。

池田プロデューサー:
オリジナルに忠実にガットギターでアレンジしていただくだけで、十分なリアレンジでした。今回その辺りのふたりのイメージがピタッと合っていましたね!どの曲を聴いてもファンタジックな感じで素晴らしいのですが、7曲目の『テルーの唄「ゲド戦記」より』を折り返し地点に、ふたつの山で構成されているアルバム全体の構成のも、ぜひお楽しみください。

まるで癒しの森に迷い込んだようなイラストジャケット

まるで癒しの森に迷い込んだようなイラストジャケット

ギターの音色の先の景色

——最後に読者の方へ一言

池田プロデューサー:
榊原さんのガットギターを聴いていると、曲の合間で街の風景や音が入ってきたり、夕餉の香りがしたり。まさに余韻から癒しの世界に導かれますギターの音の先にあるイメージにとても癒されます。切ない思い出や心の傷は、町中の景色に溶け込んでいるのかもしれませんね。

榊原さん:
1曲録り終えたあとは抜け殻のようになり、その空虚感と肉体疲労を取り戻すかのように次の曲の指練習をゆっくり再開し、また加速させていく。この工程を15曲分繰り返し、正直最後の2曲くらいはもう精神も肉体も回復しなくなってきてしまうほど苦しかった瞬間もありますが、制作のサイクルとして3~4日周期くらいで2ヶ月半、今回は池田さんと作りたいCDのベクトルがピタッと合っていたので、とても充実した取り組みでした。

ちょっと大袈裟な言い方になってしまうかも知れませんが、誰しも傷やトラウマが積もっているものです。一瞬はそれらを忘れていても、どこかに滞るもの。それらを解きほぐして流れをよくする音でありたいと思っています。ぜひ、そこに届いて欲しい。

もちろんジブリの好きのかたにも!ほかのジブリカバー作品のどれにも似ていないと思います。ぜひコレクションに加えていただけたら光栄です。また、アコギや独奏のフィンガーピッキングが好きなかたにも楽しんでいただけるかと思います。

さらにこれはよくひとから言われるのですが、しっかりとした演奏内容のわりには、BGMとして流すとスッと会話等の邪魔をしない存在になるようです。これはそよ風や秋の虫練習をしてきた成果でしょうかね(笑)ですから医療関係の施設にも合うと思いますし、ひとが日常のなかでストレスを感じるようなときにも、少しでも力になりたいと思います。

編集部:
息遣いが聴こえてきそうな繊細な音や、ジブリの世界観たっぷりのファンタジーな音色、おふたりこだわりの「余韻」の重なり合いなど、いつもとは違った聞き方で音楽を楽しませていただきます。

榊原さん、池田プロデューサー、本日はお話ありがとうございました!

池田プロデューサーと榊原さんのタックで完成

池田プロデューサーと榊原さんのタックで完成

<ギタリスト榊原長紀さんの今後の活動>

”ガットギターで独奏の場を増やして行けたらと思っています!” と榊原さん。
今後のライブスケジュールはご本人のブログトップページをご覧ください。

>>> 榊原 長紀氏公式ブログ


【制作秘話】<前編>を読む

森のバラッド〜ジブリソング・オン・ギター
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この記事の担当ライター
aya
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車の運転中や仕事中、懐かしい気持ちになったとき、未知との遭遇にドキドキしているときなどに音楽を聴きます。休日の出没エリアは、湘南・鎌倉エリアです。

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