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ハッピーなこともストレスに…?あなたは、自分の「ストレス」に気づいていますか?

あなたは今、どんな日々を送っていますか?
仕事が忙しくて平日は会社と家との往復だったり、子育てと仕事に追われる毎日だったりする方が少なくないかもしれません。

まずは自分の「ストレス状態」をチェック

そういえば最近、なんとなく体調が本調子ではない、いまいち気分が晴れない、または「この忙しささえ乗り切れば大丈夫!」とつい頑張ってしまうことが多いなら要注意。自分でも気づかないうちに、ストレスがたまっている可能性があります。

ちょっとだけ立ち止まって、自分の心とからだに向き合ってみましょう。
以下に、自分のストレス状態を知るための目安となる項目を挙げてみます。

<ストレス状態をセルフチェック>

□ 目がよく疲れる
□ 肩がこりやすい
□ 背中や腰が痛くなることがよくある
□ 頭がすっきりしない
□ めまいを感じることがある
□ 立ち眩みしそうになる
□ 気持ちよく起きられないことがよくある
□ 夢を見ることが多い
□ 手足が冷たいことが多い
□ いつも食べ物が胃にもたれるような気がする

これらは、ストレスを抱えている状態の初期にあらわれやすい症状です。
スマホやパソコンに向かう機会が多い現代では、目の疲れや肩こりに悩まされている人が珍しくありません。それだけについ看過しがちですが、じつは「ストレスがたまりはじめているよ!」という、からだのサインかもしれません。

ストレスをそのままにしていると、慢性のストレス状態に陥ってしまうこともあります。すると、ちょっとしたことでイライラする、落ち込みやすくなる、やる気が起きないといった気持ちの不安定さや、身体的にも疲労感、下痢や便秘、風邪をひきやすくなるなど、さまざまな症状があらわれることがあります。
そうなる前の段階でストレスに気づき、早めに対処することが大切なのです。

最近ちょっとつらいな、と感じている方は、今の自分の状況をふりかえり、一息ついたり、気分転換をするなどしてみましょう。

ストレスの要因にはどんなものがある?

さて、一口に「ストレス」と言っても、要因も、感じ方も人それぞれです。

ではストレスの要因となりうること(専門的にはストレッサーと呼びます)には、どんなことがあるかをみていきましょう。

<ストレッサーの内容(具体例)>
・物理的ストレッサー(温熱、寒冷、痛覚、圧力、光、騒音、混雑など)
・化学的ストレッサー(薬剤、有害化学物質、環境ホルモン、化学合成物など)
・生物学的ストレッサー(花粉、細菌、ウイルス、カビなど)
・身体的ストレッサー(病気、ケガ、過労など)
・心理社会的ストレッサー(人間関係の葛藤、社会的行動に伴う責任や重圧、将来に対する不安、大切な人の喪失体験、経済的困窮など)

一般的には、「心理社会的ストレッサー」によるものを「ストレス」と呼ぶことが多いですね。

この心理社会的ストレッサーには「ライフイベント」と「デイリーハッスル(日常のいらだちごと)」があります。

ハッピーなこともストレスになる

「ライフイベント」とは、人生のなかでそう何度も経験しないこと、節目になるできごとを指します。たとえば、結婚、妊娠、出産、入学、就職、転職、引っ越しや家の購入などが思い浮かびますね。
また、離婚や近しい人との死別、災害、破産などもライフイベントに含まれます。

離婚や死別といったネガティブなできごとがストレスになることはイメージしやすいかもしれませんが、じつは、結婚や妊娠、出産といったハッピーなできごともストレスになりうるのです。

その理由が、生活環境の大きな変化です。新しい住まいで新婚生活をスタートしたケースで考えてみましょう。大好きなパートナーと一緒にいられて幸せ!な面もあれば、小さな生活習慣の違いにちょっぴり戸惑うこともあるはずです。また、居を移したことで通勤時間が変わったり、顔見知りがいなくなったりすることも。このように、生活環境の変化が伴うイベントは、たとえハッピーなことだとしても、ある程度の心理的負担がかかるものなのです。

日々の「小さないらだち」のほうが、やっかい?

一方の「デイリーハッスル」は、ライフイベントのように大きなインパクトのあるできごとではないものの、日々、慢性的に繰り返されるわずらわしいできごとを指します。
例をあげると、職場やママ友、ご近所との人間関係、パートナーとのすれ違い、電車の渋滞や混雑、遅延なども、デイリーハッスルです。

ライフイベントによるストレスよりも、このような日々のちょっとしたいらだちや不安、もやもやの積み重ねのほうが、心とからだに及ぼす影響は大きいと考えられています。

悪いことばかりではない!ストレスは「成長のチャンス」

人間関係に仕事のプレッシャー、通勤ラッシュ、さらには結婚や出産といった喜ばしいことまでストレスになるのなら、人生ストレスだらけじゃない!と思われるかもしれません。

そう、私たちは「全くストレスのない生活」を送ることはできないのです。
だからといって、悲観的にならなくても大丈夫。ネガティブな面ばかりに目が行きがちなストレスですが、視点を変えれば「成長のチャンス」とも言えるのです。

たとえば、面倒な仕事を頼まれたとします。そのとき「ただでさえ忙しいのに、こんな面倒な仕事までできるわけがない」と思う人もいれば、「どうやったらこの仕事をスムーズにこなせるか考えよう」と前向きにとらえる人もいるでしょう。

このように、「面倒な仕事」という同じストレスでも、受け止め方や対処の仕方によっては自分自身の成長につなげることもできるわけです。

つまり、ストレスは避けては通れないからこそ、受け止め方や対処の仕方をコントロールし、上手に付き合っていくことが大切なのです。

このコラムでは、「ストレスと上手に付き合える私」を目指せるよう、よりよい人間関係をはぐくむヒント、仕事の合間にできるリラックス術といった具体的なアプローチ方法を、回ごとにご紹介していきます。

みなさんにとって、ストレスに振り回されることなく、より豊かで楽しい日々を過ごすための一助となれば幸いです。

この記事の担当ライター
桃谷 裕子
桃谷 裕子

桃谷裕子(ももたに・ひろこ)
横浜労災病院 勤務者メンタルヘルスセンター 臨床心理士
東京薬科大学卒業後、薬剤師の免許取得。関東逓信病院(現・NTT東日本関東病院)の薬剤師や英国ピアソングループ医療系出版社の管理職、エムスリー(株)にて日本最大級の医療従事者専用サイト『m3.com』の初代コンテンツ・リーダーとして働き続ける中、「いい仕事をするためには“心”と“からだ”の両方の健康づくりが重要!」と痛感。一念発起して、子育てをしながら心理学を学び、駒澤大学大学院、筑波大学大学院を修了。いまでは“薬女”の知識と経験も活かしながら臨床心理士・産業カウンセラーとして働く。現職のほか、神奈川大学教職員のカウンセラー、陸上自衛隊や企業のメンタルヘルス研修講師も務める。(公財)日本生産性本部と東京大学が共同で設立した『健康いきいき職場づくりフォーラム』の2018年2月のブログ記事を担当。著書に『メンタルサポート教室』『心とからだの健康教室』(新興医学出版社)がある。リラクシング&リフレッシング・ミュージック『ストレスフリー』(デラ)の監修者でもある。

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