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夜ぐっすりと眠るための「朝食」について!

ダイエットや、食欲不振で朝食を抜く人が増えているといいます。2009年に発表された厚生労働相の調査によると、20~30代の朝食欠食率は男女平均して約26%。5人に1人以上は朝食を摂っていない計算になります。しかし、ダイエットで朝食を食べなかったり食事制限をしたりすると、じつは睡眠も痩せさせてしまうのです。今回は、ぐっすり眠るための朝食についての話をお届けしたいと思います。

「朝食、食べていますか?」と聞くと、多くの女性から「ダイエットのために朝食を抜くことにしています」という答えが返ってきます。しかしいくら食事制限と運動でダイエットを試みても、朝食を食べずにいると逆にダイエット効果が上がらないということはご存知でしょうか。ぐっすり眠るための朝食メニューの話をする前に、朝食とダイエットについてお話します。

朝食抜きは“肥満体質”への近道

朝食を抜き、午前中に一時的な飢餓の状態をつくると、肥満を促進する物質が体内から分泌されます。つまり朝食を抜くとダイエットになるというのは間違い、逆に太りやすくなるのです。

また朝食を抜いてしまうと、午後からの摂取カロリーは増加傾向に。さらに、夜ご飯も遅い時間に摂ることが多くなり、夜食も増えます。眠る直前に食事をすると、翌朝の朝食への食欲が減退しやすくなってしまい、朝食を食べないスパイラルが生まれます。朝食を抜くことは“肥満体質”への近道となるのです。

ダイエットだけではない!朝食をとるメリット

朝食はダイエットに良いだけではありません。以前お話しをしたように、朝食で腹時計を目覚めさせることが、朝日浴でリセットされた体内時計を確固たるものにしてくれます。朝食を摂ることで体温も上がり、眠っていたカラダもしっかり目覚めることでしょう。朝食は日中の活動モードのスイッチを入れてくれるのです。

脳へのエネルギー補給という意味でも朝食は重要です。起床後の脳はエネルギーがすっかり底をついています。脳はエネルギーを蓄えておくことが出来ない器官のため、毎朝、フレッシュなエネルギー(グルコース)を朝食で供給する必要があります。

朝からしっかり脳を働かせ、仕事や勉強の能率を上げるためにも朝食習慣を身につけることは実は鉄板ルールといえるのです。

女性のカラダの悩みで多い便秘にも、実は朝食が効きます。胃結腸反射と呼ばれる腸を直腸に送り出す蠕動(ぜんどう)運動が最も強く起きるのが朝なのです。胃腸を十分に休ませた睡眠後の朝食後が “排便=デトックス”のゴールデンタイム。便秘がちの女性こそ、朝食をしっかりとっていただきたいと思います。

トリプトファンを朝食で摂ろう!

栄養バランスの良い朝食メニューとは、
・良質なタンパク質
・植物性脂肪
・糖質
・ビタミン類とミネラル
を適度に取り入れたメニューです。

なかでも注目したいのがトリプトファンです。以前、自然な眠気を誘う眠りホルモン「メラトニン」の話をご紹介いたしました。メラトニンの原料はトリプトファンというアミノ酸の一つ。トリプトファンは、必須アミノ酸と呼ばれる体外から摂取する以外に得ることが出来ない栄養素で、食事から摂取する必要があるのです。

しかし、トリプトファンは食べてすぐメラトニンに変化するわけではありません。まず、前向きホルモンと呼ばれる「セレトニン」という物質に変わり、その後、「メラトニン」となります。

消化吸収されてからメラトニンへと変化する時間を考えると、朝食メニューでトリプトファンを摂り、日中を前向きな気持ちで活動的に過ごし、夜にメラトニンによる眠気をキャッチするのがおすすめです!!

ぐっすり眠るために朝食で摂りたい食材?

さて、トリプトファンはどんな食物に含まれているのでしょうか。

◆トリプトファンの多い食べ物リスト
肉類、魚類、大豆加工食品(納豆、豆腐、豆乳)、乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ、バター)、卵、バナナ、ナッツ類(アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツ)、ゴマ
…など、タンパク質の多い食品

トリプトファンの多い食品を効果的に摂る朝食メニューは難しいものではありません。バランスの良い食生活を心がけていれば、基本的には自然とトリプトファンなどの必要な栄養素を食事から摂ることが出来るのです。

「和食と洋食どちらがいいですか?」と聞かれた時には、
・バランスよく色々な食材が食べられる
・消化吸収が穏やか
・腹もちがよい
などの理由で、和食をオススメしていますが、「時間がないから朝食は抜こう」となるよりは、洋食やお助けメニューでもいいので朝食は食べていただきたいです。

Japanese cuisine

朝食にあまりオススメできない食べ物は…

逆に、朝食にあまりお勧めできない食べ物は、保存料としてリン酸塩が含まれているスナック菓子やインスタント食品、レトルト食品、練り物などの加工食品。これらの食品を朝食で食べ過ぎると亜鉛の吸収を阻害し、体内からカルシウム排出を促し、よく眠れなくなるだけでなくイライラしやすくなります。

夜ぐっすり眠るためにも、日中しっかり脳を活性化するためにも、健やかに一日を過ごすためにも、朝食は毎日バランスよく摂ることをおすすめいたします。

この記事の担当ライター
内海 裕子
内海 裕子

内海裕子(うつみ・ひろこ)
睡眠改善シニアインストラクター(一般社団法人日本睡眠改善協議会 認定) /上級睡眠健康指導士(一般社団法人 日本睡眠教育機構 認定)/早起きコーディネーター(文部科学大臣表彰受賞団体 子どもの早起きをすすめる会 認定)/睡眠環境診断士 (NPO日本睡眠環境研究機構)/「朝時間.jp」元編集長。生活情報サイトAllAbout「健康・医療」領域担当編集者として、「睡眠・快眠」ガイドサイト立ち上げ運営を機に睡眠研究の第一人者である白川修一郎氏(日本睡眠学会理事)に師事。独立後、朝からはじまるライフスタイル提案サイト「朝時間.jp」創刊に携わる。現在は、執筆、講演、各種メディアにて朝型&快眠生活、時間術、食を軸としたライフスタイル提案を行う。著書に「快眠のための朝の習慣・夜の習慣(大和書房)」他、関連書籍多数。

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